NBR Study Navi 第113号 マウス蝸牛有毛細胞の画像解析

第 113 号 2026 年 4 月 6 日 営業企画部発行

試験情報

使用動物:マウス CBA/J(薬剤性難聴モデル)、C57BL/6J(加齢性難聴モデル・騒音性難聴モデル)
蝸牛採取・トリミング:㈱日本バイオリサーチセンター
染色・画像取得・画像解析:㈱ニコンソリューションズ

評価方法・結果

画像取得:マウスから取り出した蝸牛組織を脱灰・透明化処理・免疫染色後、顕微鏡により撮影

3D画像

2D画像

サンプル情報(動物種、系統、週齢)
マウス CBA/J 8週齢

撮影機材
高速多光子共焦点レーザー顕微鏡システム AX R MP
(株式会社ニコンソリューションズ)

撮影場所
Nikon BioImaging Lab -Shonan-

画像解析:蝸牛有毛細胞数のカウント

画像解析前          画像解析後

結果

蝸牛を破壊することなく全体を染色するため、アーチファクトを減らして有毛細胞を観察することが可能である。また、画像解析により有毛細胞数の定量評価が可能である。

ダウンロードのご案内

NBR Study Navi 第 113 号 マウス蝸牛有毛細胞の画像解析についての質問

何のための試験?
聴力が何らかの理由で落ちた(あるいは落ちてきている)患者さんに対する治療および予防効果を確認するための試験です。
どのようなお客様(病気及び薬剤)がターゲットになるの?
加齢による難聴、騒音による難聴、薬剤(抗がん剤や抗生物質)による難聴の患者さんがターゲットです。
簡単に試験の原理(方法及び評価基準)を教えてもらえませんか?
機能評価は ABR 検査(聴性脳幹反応)で評価します。麻酔下の動物に一定の周波数の音圧をあたえ、聞き取れなくなる直前の最大音圧閾値で評価します。また、今回の NAVI で紹介している蝸牛の評価は、マウスの耳にある内耳(蝸牛)を透明化し、3D 撮像して有毛細胞の状態を評価します。有毛細胞は、音を脳に伝えるための初期の感覚器となります。
標準的なモデルでの金額はいくらになるの?(標準的な n 数と群数)
加齢性難聴試験ですと、3 群 n = 12 、投与 3 か月、評価頻度 3 回で約 880 万円となります。今回の NAVI で紹介している蝸牛の有毛細胞の評価は蝸牛 10 サンプルで約 350 万円(撮像まで)、および約 420 万円(解析評価まで)となります。
試験開始から終了(ドラフト)までの期間は?
動物試験は動物入手からドラフト提出までで 5 か月(加齢性難聴、薬剤性難聴の場合)です。騒音性難聴は、動物入手から Draft まで 2.5 か月です。蝸牛評価はサンプルをいただいてから速報までで 4 か月頂いております。
委託するにあたってリスクは何が考えられるの?
加齢性難聴試験の場合、ロットによって動物の聴力低下の発症週齢が異なります。ですので、 NBR では、動物を入れたのち、数回 ABR 検査を実施し、病態確認をしながら投与開始時期を設定します。
試験を受けられない検体の性状等条件はありますか?
動物に暴露(吸収)されることが分かっていれば性状は問いません。なお、蝸牛評価の場合は、マウスの内耳(蝸牛)だけをいただければそこから受託させていただきます。
NBR での実績は?
難聴モデル評価はここ 5 年間ほどは 1 年間に 3 ~ 5 試験程実施しています。信頼性基準試験も実施経験があります。蝸牛評価は社内評価は実施していますが受託実績はまだありません。
競合他社との差別化( NBR のアピールポイント)は?
難聴評価については実績の多さが日本一です。また、蝸牛評価については、従来、病理組織標本を作製して実施していましたが、切り出し位置やアーチファクトの問題で難聴と組織造が一致しないことが、ままありました。そこで NBR とニコンが共同で開発して定量的評価できる試験系を開発しました。
投与時及び評価時の見学は可能か?
可能です。
試験基準の対応は?
信頼性基準までは実施可能です。蝸牛評価は Non-GLP 対応です。