第19号 2018年4月1日 営業企画部発行

NBRでは、医薬品や医療機器開発で必要な大動物を用いた試験をミニブタで実施するための基礎検討を実施しています。その中から今回は心電図の背景データを紹介します。健康な動物の不整脈の程度と心拍リズムから評価する自律神経評価では、ミニブタとイヌでは明らかな違いがあります。

1.ミニブタの心電図波形(計測値)

【使用動物】 ミニブタ(ゲッチンゲン)
【測定方法】 懸垂保定下での標準四肢誘導

HR
(BPM)
PR
(msec)
QRS
(msec)
QT
(msec)
QTcB QTcF 平均電気軸
(deg.)
Male(n=68)Mean
SD
125
23.5
109
12.9
35
6.2
238
24.4
341
27.4
303
22.6
-41
42.3
Female(n=56)Mean
SD
108
13.5
113
12.5
35
5.2
258
20.2
347
22.3
314
20.2
-35
44.9

2.健康なミニブタで発現する不整脈

【使用動物】 ミニブタ(ゲッチンゲン)、雄20頭、雌6頭
【測定方法】 無麻酔・無拘束下での24時間連続心電図計測

所見名 出現例数♂ 出現例数♀
期外収縮 3 0
第Ⅱ度房室ブロック 2 1
第Ⅱ度房室ブロック(頻発) 1 0
不整脈発生割合 30%(6/20例) 17%(1/6例)

3.ミニブタとイヌの呼吸性不整脈の比較

【使用動物】 ミニブタ(ゲッチンゲン)、イヌ(ビーグル)
【測定方法】 無麻酔・無拘束下での24時間連続心電図計測

【ミニブタとイヌの心拍リズムの比較】

【ミニブタ】

【イヌ】

ミニブタはイヌに比べて呼吸性不整脈は少ない。

4.ミニブタとイヌの自律神経機能比較(パワースペクトル解析)

【使用動物】 ミニブタ(ゲッチンゲン)、イヌ(ビーグル)
【測定方法】 無麻酔・無拘束下で24時間連続心電図測定
【ミニブタ】 LF:0.01~0.07Hz、HF:0.07~0.4Hz
【イ ヌ】 LF:0.04~0.15Hz、HF:0.15~0.4Hz

【ミニブタ】

【イヌ】

心拍変動のパワースペクトル解析で得られる高周波数成分(HF)は副交感神経活動を、低周波数成分(LF)は副交感神経と交感神経活動を、LF/HF比は交感神経活動を反映すると言われている。ミニブタとイヌはいずれも副交感神経優位な動物であるが、その程度はミニブタはイヌに比べて明らかに弱い。

本内容は第41回および第42回の日本毒性学会学術年会にて発表しました。

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