第120回 日本薬学会年会 発表
2000年3月29~31日
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於:岐阜メモリアルセンター
講演番号30【PD】10-25
| 【演題】 |
ラットのストレプトゾトシン誘発糖尿病に対する高コレステロール食の影響とそれに対するプロブコールおよびインスリンの効果 |
| 【発表者】 |
吉田 益美1)、久木 浩平1)、伊藤 幹雄2)1) 株式会社日本バイオリサーチセンター、2) 名城大薬 |
| 【目的】 |
糖尿病は高血糖を主徴とする疾患であり、インスリンの分泌不足やその作用不足のため、高脂血症を引き起こす。この状態が長く持続すると細血管障害が起こり、腎症や白内障、神経障害などの合併症を引き起こす。演者らは前学会で、streptozotocin(STZ)誘発糖尿病ラットをコレステロール飼料で長期間飼育することによって、高脂血症および病理組織学的な悪化が観察され、インスリンの連日投与により悪化の進展が抑制されることを報告した。
今回は、前回と同条件下において、抗酸化作用を有する高脂血症治療剤のプロブコールの混餌およびインスリンの皮下投与による単独および併用効果を、体重、摂餌量、尿量、血糖値および血中脂質の推移、死亡および白内障発現率、腎臓、肝臓、眼球および胸部大動脈の病理組織学的変化を指標として検討した。 |
| 【まとめ】 |
- STZ誘発糖尿病ラットへの1%コレステロール負荷は、体重推移、摂餌量、尿量 、血清グルコースおよびTG値に影響しなかった。
- STZ誘発糖尿病ラットへの1%コレステロール負荷は、血清総コレステロール値、白内障および死亡発現率を上昇させた。また、病理組織学的変化として、肝細胞の脂肪変性、糸球体の脂肪変性、胸部大動脈の内膜肥厚および尿細管上皮の好塩基性変化がみられた。
- 1%プロブコールの単独混餌投与により、コレステロール飼料負荷糖尿病ラットの血清総コレステロール値の上昇抑制、白内障および死亡発現率の低下、病理組織学的には胸部大動脈の内膜肥厚の軽減がみられた。
- インスリン2U/ratの単独投与により、コレステロール飼料負荷糖尿病ラットの体重増加抑制の改善、摂餌量 、尿量、血糖増加および高脂血症の改善、白内障および死亡発現率の低下、病理組織学的な変化が著明に抑制された。
- 1%プロブコールおよびインスリン2U/ratの併用投与では、白内障および死亡発現率においてそれぞれの単独投与以上の効果がみられた。
以上の結果、STZ誘発糖尿病は1%コレステロール飼料での飼育により、コレステロール値の異常な上昇、白内障および死亡発現率の増加、腎臓や大動脈の病理組織学的悪化が観察された。インスリン、プロブコールおよび両薬物の併用はコレステロール食飼育による諸症状の悪化を防御することが判明した。 |
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