| 【演題】 |
虚血性急性腎不全に対するapoptosisを介したagmatineの腎保護メカニズム |
| 【発表者】 |
○ 杉浦孝宏1),平澤康史1),松井ゆかり1),川﨑由紀子1),豊吉亨1),久木浩平1),松村靖夫2)
1) 株式会社日本バイオリサーチセンター 2) 大阪薬科大学・病態分子薬理学 |
| 【背景・目的】 |
急性腎不全は, 慢性腎不全に移行し, 透析患者数の増加, 透析期間の長期化などにつながる. そこで腎臓特異的な革新的な治療薬の開発が望まれている. 今回の実験ではマウス虚血性急性腎不全モデルを用いて, agmatineの腎保護作用について検討した. また急性腎不全にapoptosisが関与しているとの報告から, TUNEL染色についても検討した. |
| 【方法】 |
雄性マウスの右腎を摘除し2週間後, クランプを用いて左腎の動静脈を遮断することによりモデルを作製した. agmatine は虚血処置48, 24時間前, 5分前に静脈内投与した. 血流再開24時間後から24時間採尿し, 採血および腎臓を摘出した. 血液および尿から腎機能検査, 摘出した腎臓の病理組織学的検査およびTUNEL染色標本を作製した. |
| 【結果および考察】 |
虚血・再灌流処置による腎機能および組織の障害は, agmatineの投与によって用量依存的に改善した. またTUNEL染色の結果から, 虚血・再灌流処置を施すことでapoptosis細胞数の増加が確認され(141±37個), agmatineの投与により減少した(20±12個). 以上, agmatineはマウス虚血性急性腎不全モデルに対して改善作用を示し, その改善作用にはapoptosis細胞数の減少が関与していると考えられる. |