| 【演題】 |
パン酵母由来β-1、3/1、6-グルカンのアレルギー反応に対する作用 |
| 【発表者】 |
平澤康史1)、豊吉亨1)、久木浩平1)、渡辺洋2)、岡田賢治2)、鈴木康生2)、藤田剛2)1) 株式会社日本バイオリサーチセンター、2) オリエンタル酵母工業株式会社 |
| 【背景・目的】 |
酵母は、ビタミン、ミネラル、蛋白質、食物繊維などの含有量が高いことから、近年その乾燥粉末は、栄養補助食品やダイエット食品などの健康食品として用いられ、市場性が高まっている。今回我々は、パン酵母由来精製β-1、3/1、6-グルカン(BBG)のアレルギー反応に対する作用を検討した。 |
| 【方法】 |
花粉症に対する検討では、トルエンジイソシアネート(TDI)誘発アレルギー性鼻炎モルモットを用いて、BBGを50日間強制経口投与し、抗原誘発後の鼻汁分泌量に対する影響を検討した。またスギ花粉で感作したアレルギー犬にBBGを168日間、制限給餌投与し、皮内反応およびスギ花粉に対する血中IgE量に与える影響を経日的に検討した。さらにアトピー性皮膚炎に対する検討では、PiCl誘発NCマウスにBBGを60日間、混餌投与し、皮膚炎所見および血中Totale IgE量に与える影響を経日的に検討した。 |
| 【結果】 |
TDI誘発アレルギー性鼻炎モルモットに対する検討では、BBG群の鼻汁量(重量)は11.37 mgで対照群の35.23 mgと比較して有意に低値を示した。アレルギー犬に対する検討では、BBGを接種することで、経日的に血中IgE量が低下し、低用量の抗原刺激に対する皮内反応が消失した。アトピー性皮膚炎に対する検討では、BBG群の投与60日の皮膚炎所見(スコア)は8.6で、対照群との10.4と比較して有意に低値を示した。
また投与60日の血中Totale IgE量はBBG群で58.5 μg/mL、対照群で96.1 μg/mLを示し、BBG群で有意に低値を示した。 |
| 【考察】 |
今回の結果から、BBGの投与により鼻汁漏出抑制および抗原刺激に対する皮内反応の軽減、さらにはIgE産生抑制に伴うアトピー性皮膚炎増悪抑制など、アレルギー反応の軽減および発症を予防することが示された。このことからBBGには、IgEの過剰産生抑制およびIgE介在型のアレルギー反応を軽減させる作用があることが示唆された。 |